[PR][書感]『人生哲学 阪神タイガース的』人生を楽しむ秘訣
私の母親は熱狂的な阪神ファンです。しかし私は阪神ファンではありません。
そんな立場から読んでも人生哲学阪神タイガース的は逆に俯瞰して読める内容であったと感じています。
タイガースファンであることには人生を楽しむ秘訣がある
だからと言って「タイガースファンになりなさい。」と言っているわけではなく、そこには大切なことが隠れているんです。
「負けたかて かめへんやんか 虎が好き」
このサブタイトルにあるとおり、私のような76世代あたりにとっても阪神は、常勝巨人に相対する常に負け続ける存在であったと思います。
ファンの期待をことごとく裏切るチーム。そんな阪神のファンを続けることによって、自分の阿呆さに気付き、「心の平安」を得ることができる。
なぜ「心の平安」を得ることができるのか、その根拠としてソクラテスが至った結論を紹介していて、印象的だったので引用します。
世の中のいわゆる賢い人たちは、人間が本質的に阿呆であることを知らない。そして、自分自身は賢いと錯覚している。そやけどわたし(ソクラテス)は、人間は本質的に阿呆であることを知っている。そして、オレは阿呆やと自己認識している。この阿呆(何も知らない)という自覚こそが賢者の証明なのだ。
あなたにとって本当に賢いと思える人物像とはどのようなものでしょうか。平たく言えば「この人にならついていっても良いかな?」なんて思える人は?
そのような人たちは決して自分を賢く見せようとはしていないはずです。なぜなら「自分は賢い」という態度ではだれも付いてこないだろうし、有益な情報を教えたいとも思わないでしょう。
さらにいえば、メリハリはついていて、しかるときはしかる。でも決して上から目線ではない。
そうです。そういった人たちは「自分を賢く見せよう」とすることが何も得を生み出さないことに気付いているんです。
自分を知ることが何よりも大切
「老子」にもこのようなフレーズがあります。
「人を知る者は智なり、己を知る者は明なり」
これも平たく言えば、「人のことを理解する人はすごいけど、自分のことをしっかりと理解している人はもっとすごい。」というようなことです。
そこから「人生を楽しむ秘訣」へどう繋がるのか。この一冊を通して哲学者である著者の哲学的根拠を交えて理解することが出来ます。
「阪神ファン」の例を通して容易に気づきを与えてくれるおもしろい角度の本だと思います。是非一読されてみては?。
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