[書評]ザッポス伝説は自分の仕事に誇りを持てない人に読んで欲しい
私は以前、典型的な儲け主義のネット系企業で、サービスを立ち上げ、運営を軌道に乗せる役割を担っていました。
企業として利益を追求するのは当然のことなのですが、私にとって、利益至上主義でサービスを提供するスタイルにはどうしても耐えられず、独立を経て、まだ小さいながらも、自分と同じビジョンを持った会社にたどり着きました。
そんな私にとって、「ザッポス伝説」は、強い共感を抱き、そして心打たれる言葉がたくさんある一冊でした。
どんな人に読んで欲しいか
この本をどんな人に読んで欲しいかというと。
- 以前の私のように、違和感を感じながら仕事をしている人
そして、
- 素晴らしいビジョンを持ち、それに向かっているが、現在の状況は決して良くない会社に勤めている人
です。
「正しいことをしている」という自信を得られる
世間一般的に見て、素晴らしい、崇高なビジョンを実現するには、覚悟を決める勇気が必ず必要になります。(ここで「世間一般的に見て」と言ったのは、傍から見れば素晴らしいのですが、ある意味企業として当然のことだからです。)
この本は、そういった勇気や気付き、そして自信を与えてくれると感じています。
評論家ではなく、トニー・シェイ自身の言葉でつづられていることがそうしてくれているのでしょう。
彼が実践したテクニックは、正直どうでも良く、それよりもむしろ、彼がどう感じたか、そして感じたことに対してどのようなアクションをとったのか。
この点に絞って感じとっていくと、これからのソーシャルな時代に、企業がどうあるべきかが、おのずと見えてくると思います。
もちろん、影響を受けたアイデアもいくつかありますけどねw
「正しいことをしている」と感じられないのは、自分の人生のビジョンと、会社のビジョンが相違しているからだと私は思っています。
自分の人生のビジョンが明確ではなくても、その違和感を感じることはあるはずです。
「好きではない仕事でも、楽しくするのが本当に仕事のデキル人」と言いますが、自分のビジョンと会社のビジョンが合っていることも、その要素のひとつになるのではないでしょうか。
このような点で迷いを持つ人にも、ぜひ読んでいただきたい一冊です。
読み返したいならiPhone、iPadアプリ版もオススメ
ちなみに、この書籍はiPhoneで購入して読みました。
本当にちょっとしたスキマ時間にも読むことができるのは素晴らしいところですね。ですから、何度も読み返したい本には最適ではないかと。
まるで二宮金次郎を彷彿させるかのような読書スタイルを実践できると思いますw
ザッポス伝説の目次
- Part I 利益を求めて─ ザッポスへたどり着くまで
- 第1章 ただ、 利益を追い求める日々
- 第2章 うまくいくこともあれば、 いかないこともある
- 第3章 とにかく、 あれこれやってみる
- Part II 情熱をかけて─成長の設計図
- 第4章 自分の役割に集中する
- 第5章 成長へのプラ ットフ ォーム─ ブランド、 企業文化、 パイプライン
- Part III 人生の目的にたどり着く─ 幸せを届ける会社に
- 第6章 次のレベル への進化
- 第7章 エンド・ゲーム
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