検索市場でターゲットを理解するための6つの自問自答
商品開発や、新サービスの考案をするとき、ターゲットを理解することは最も大事なこと。ウェブ上でサービスを展開する際には、キーワードリサーチが最も重要なことになりますが、どうしてもキーワードの検索数に左右されがちです。これは本当に正しいマーケティングと言えるのでしょうか。
これに関して、Advanced Keyword Researchのエントリーに基本的ながらも、なかなか共感できるものがあったので持論を交えてご紹介します。
キーワードリサーチの目的はターゲットを理解すること
ブログやサイトを運営しているWEB担当者は、時としてターゲットを理解するということを甘く見てしまうことがあります。ターゲットを理解するということは、自分がターゲットとする人の行動を理解し、その人が訪れる場所にしっかりとサイトの入り口を設置しておくことにつながります。
つまり、ターゲットの理解なくしては自分の提供する商品や情報を、的確にターゲットへ届けることができないということになってしまうわけです。リアルな世界で考えると、巣鴨の路地裏にヒップホップ系のお店を構えて、ただお客を待っているだけなのと同じです。そう考えると、ターゲットを理解するということはリアルな世界のマーケティングと同様、いかに重要か、理解しないことがどれだけ危険なことかが見えてきますよね。
ターゲットを理解する1つの大きな方法としてキーワードリサーチがあり、この調査を行うことによって、ターゲットが検索する際に、どのようなことを意図しているか、理解することが出来ます。
キーワードのリサーチ方法には、「キーワード提案」「検索回数」「競合のレベル」「文字ゆれ」というものがありますが、最も大事なのは、関連するキーワード、すなわち複合キーワードを探し出すことです。
なぜ複合キーワードが大事なのか
WEBマーケティングの風潮として、「ロングテールを狙え」などとよく言われていますが、ここで言うロングテールは「ニッチな商材」や「ニッチな情報」のようなロングテール市場のことではなく、「検索数はそれほどではないが、より行動的なキーワード」であるロングテールキーワードのことを言います。
たとえば、「スニーカー」や、「人気 スニーカー」で検索するよりも、「ナイキ スニーカー」のほうが商品が絞られており、「スニーカー 激安」や「スニーカー 通販」のほうが購買に近いと考えられ、さらには、「スニーカー 紐 結び方」でファンを作って購買に結びつけたり、クチコミを誘ったりすることも考えられます。
このように、キーワードはただ検索数が多ければいいというわけではなく、複合キーワードそれぞれに意味があり、それらに合わせた展開を考えなくてはならないというわけです。
しかし、これだけではターゲットを理解したとは言えません、もっと本質的な部分である誰が欲しがるのか、どのようなときに欲しがるのかといったようなことを理解していなくてはなりません。
ターゲットを理解するための6つの質問
ターゲットを理解しろと言っても、検索キーワードを見ているだけでは見えてこないものがたくさんあり、ロジカルに考えることは到底出来ません。これをクリアにするための質問が以下のようなものです。
- 誰が必要としているのか?
- 何を求めているのか?
- いつ求めるのか?
- どこで求めるのか?
- どのように求めるのか?
- なぜ求めるのか?
要するに5W1Hですね。根本は普遍だというわけです。
1.誰が必要としているのか?
ターゲットの年齢層は?男?女?、これを分からずして商品をヒットさせられるわけがないのは現実の市場と同じことです。もちろん新たな提案として開拓する方法もあるわけですが、どちらにしても把握していなければなりません。検索市場でもある程度の数値を把握することは検索キーワードの男女比や年齢層を調査できる「Demographics Prediction」で可能となります。
2.何を求めているのか?
ここで出てくるのが関連する複合キーワードです。最も基本的なことではありますが、連想されるキーワードからニーズがどこにあるのかを読み取ることが出来ます。
3.いつ求めるのか?
季節的なもの、今年は人気が衰え気味であるなど、様々な要素をトレンドから読み取ることも大事です。このデータは単キーワードにはなりますが、Google Trendsで調べることが可能です。
4.どこで求めるのか?
どの地域で人気があるのかによって、広告出稿の仕方も変わり、知っているかいないかで費用対効果も変わってきます。なぜこの地域で人気があるのかを掘り下げることで、さらに他のニーズを引き出せる可能性も秘めています。これもGoogle Trendsで調べることが可能です。
5.どのように求めるのか?
英語ではDetecting Online Commercial Intentionというツールで広告からくる割合などを調査できるようなのですが、日本語は残念ながらまだ未対応、でも、既にサイトを運営していれば、ブランド名で来るのか、会社名やサイト名で来るのか、自然なキーワード検索なのか広告なのかというのはアクセス解析やキーワードアドバイスのツールで判断することが出来ます。それぞれがあるべきところにあるかを把握し、改善することは重要です。
6.なぜ求めるのか?
この結果を示してくれるツールもありませんが、これは決して分からないものではありません。なぜ「それ」を欲しているのかという理由は必ずどこかにあるはずです。それが人間の普遍的な欲求であったり、様々な時代背景によるものであったりするんです。この本質を読み解くことが出来れば、よりターゲットにリーチさせる戦略を立てていくことができます。
こういったことって、リアルな市場では当然のことですが、ネットの場合、検索エンジンの穴を突くようなことが前面に出てしまい、今まで当たり前だったことが当たり前でなくなり、多くの人が路頭に迷う状況を招いてしまいました。けど、検索エンジンも成熟してきていますし、様々な対策も講じられてきている今こそ、基本に立ち返ってアクションを起こしていくことが大事なのではないでしょうか。
関連情報
この記事を読んだ方は以下の記事もご覧いただいています
- 前の記事: 有料リンク広告は本気で危ない!?ページランク下落サイトまとめ
- 次の記事: Google、ページランク更新にミスがあった!?時の会話
- ジャンル: SEO, WEBマーケティング, キーワード