口コミブログ広告は消滅するのか!?
インターネット利用者は、もはや口コミなしにはモノを買わない。そういっても良いくらい第三者の意見というのが重要視されていますよね。でも、その口コミを生かした広告モデルってのはどうなの?と常日頃から感じていたので自分なりの考えをぶつけてみました。
口コミブログ広告ってどんなものだったか
SNSなどのソーシャルなコミュニティの形成、商品レビューを掲載する比較サイトなどがインターネット上で盛んになると共に、注目され始めたネット上での口コミ効果。
ブログの数が世界で最も多いこの国においては、この口コミとブログをつなげる広告ビジネスが成り立ちそうだと、多くの口コミブログ広告サービスが立ち上がりました。
意図的にブログでの反響を誘発し、ネット上でのブランディングや購買のきっかけを作ることを目的としたこの広告モデル。
でも、ちょっと考えるとこの口コミブログ広告って、有料リンク広告に限りなく近いとは言えないでしょうか。この広告を利用することによって、検索結果上位に上がる企業は数多くある、というよりも、書かれる内容よりもそっちの効果を期待しているという意見もあるようです。
ここで二つの考え方から口コミブログ広告を見てみたいと思います。
ひとつめは、口コミブログ広告は有料リンク目的でという考え方。
ふたつめは、結局は悪い内容の記事を書かれもするから広報的なものとなるという考え方。
口コミブログ広告は有料リンク目的だ
サイバーバズのように、厳選されたインフルエンサーのみがレビューをするものであれば、記事内容を重視したものと言えそうですが、ほとんどの口コミブログ広告は、「先着○○名様まで1記事200ポイント」などと謳っています。
ものすごい勢いで大量のリンクを獲得させようという狙いが表に出すぎているような気もします。
これに企業が乗っかって、前述のように「記事の内容はどうでもいいから被リンクさえ増えれば良い。」なんて考えを持っている時点で大きな誤解が生まれています。
広告主がこのような考えを持っている限り、クチコミブログ広告は有料リンク広告だということになるでしょう。
口コミブログ広告は広報だ
万一、悪い内容の記事を書かれたとしてもそれはブロガーの正直な意見であって、逆にそれが信憑性を出してくれることになります。企業もリスクを負うわけですから、そこまで問題視することはないんじゃないかという捉え方もあるでしょう。この考え方ならプレスリリースのようなパブリシティ戦略として受け取ることが出来ます。
詰まるところ私たちがどういった考えを持とうとも、最終的な審判をするのは検索エンジンです。検索エンジンは今後このビジネスをどのように見ていくんでしょう。有料リンクだといえば確かにそうとも言えるし、記事を書いている中に自然リンクがあるわけだからクローラは認識できないでしょうとも言えます。結局は有料リンク報告を受けて、検索エンジンが「有料リンクだ。」と判断すれば、それまでなんですが。
過去にもあった口コミ広告サービス
先日読んだ記事に、1930年代に米国で口コミを意図的に流すサービスが成立していたと書いてありました。しかしこのビジネス、消費者の反発を受け、20年もしないうちに消滅したそうです。
リアルの場合とネットの場合とはプロセスに相違があるでしょうから、決して同じとは言えませんが、消費者の反感を買っては元も子もないという点では同じでしょう。ただ、クチコミブログ広告が原因で、過去にブログが炎上した件もありましたよね。(記事)
ところで、ちょっと脱線しますが、忘れてはならないのがテレビでの口コミ誘発、最も影響力が大きく、昔から定着しているものですよね。
全部が全部ではないのでしょうが、口コミを誘発するために便宜を図っているようなことも聞きますし、結局はメディアが動かしているわけです。ただ、テレビの場合は本当に良いものでなければなかなか取り上げてもらえないということもあるからこ存続しているのかもしれません。かくいう私も影響受けまくりですがww
では、口コミブログ広告が今後存続するのに最も理想的なものはどんなものなのでしょうか。
理想的な口コミブログ広告
- ブロガーがサービスを紹介する際に、企業へのリンクは「URL」で行う
- ブロガーがネガティブコメントを述べてもOK
- ブロガーは読者による評価ポイント?によって従量制の報酬を受け取る
- ASPは、ブロガーのネガ、ポジ両方の意見を収集して分析、改善案を提示
こんな感じのものが本来あるべき姿なのではないでしょうか。
市場が成熟していく中において、大企業も消費者の率直な意見をさらに求めるようになるのは目に見えてますし、むしろそれを怠っている企業がマイナス成長している現実があります。
「口コミマーケティング」と言われていますが、果たして今行われていることは本当のマーケティングなのだろうかと「?」が浮かんでくるものがたくさんあります。もちろん本当のマーケティングを行っているところが成功を収め、そうでないところは思い通りの成果を長期的には上げられていないのかもしれません。
テレビや新聞で完全には成し得なかった「効果測定」が出来るインターネット。
そこを強みにしていくのが正しいことだと思うのは私だけでしょうか。
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